AppleScript基礎テクニック集(20)コンパイル(構文確認)〜Compile Script
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AppleScript基礎テクニック集は、文字通りAppleScriptの基礎テクニックをまとめたシリーズです。本シリーズは、個人的に「こういう本があるといいのに」と感じていたものを書いてみたものです。書きはじめたら割と分量が増え、増えすぎないように自制したほど。ほどほどのページ数におさえたい、と思っています。 本当の初心者に向けた本は「いまからはじめる」シリーズだと思っていて、少し書けるようになったスクリプターが、もっと凝ったものを書けるようになるために、振り返って確かめるべき「地盤固め」を行う要点、のような内容が本シリーズです。 楽器にしても、スポーツにしても、「基礎」練習って面白くないし、割と無味無臭な内容です。それでも、確認をしておかないと手ひどい失敗を被ることもあるでしょう。ある意味、「痛い目」にあって初めて「知る必要がある」と思い知る内容です。なので、自分が書いた本の中では真ん中よりも少し上という位置付けになっています。 スクリプトエディタのウィンドウに、思わせぶりに配置されている「コンパイル」コマンドのボタン。 この「コンパイル」というのは、世間一般的には、プログラム言語を実行コードに変換する作業です。SwiftやObjective-Cなどの言語で「コンパイル」といったら普通は実行コードへの変換です。 しかし、スクリプト言語で、かつインタプリタ(逐次実行)型言語であるAppleScriptにおいて、その意味は少し異なっています。AppleScriptのコンパイルとは、構文確認+中間コードへの変換です。 また、AppleScriptの実行処理系が演算の優先順位の指定を必要とした場合には、どこか適当な(正確ではなくあてずっぽうという意味で)場所にカッコを補います。 コンパイル時の構文チェックは、AppleScriptの最低限のお約束的な文法チェックだけなので、対象のアプリケーションのオブジェクト階層や、コマンドを実行する対象のオブジェクトが正しいか、といった厳密なチェックは行われません。実行して確認する必要があります。コンパイル(構文確認)の挙動は独特で、誰もが知っておくべき内容です。 PDF形式32ページ
目次
■コンパイル(構文確認)とは? AppleScriptのコンパイル(構文確認)とは? 最低限の構文チェック ライブラリ、Frameworkのチェック OS(AppleScript)互換性チェック 実行環境チェック 中間コードへの置き換え 構文色分け設定にもとづいて書式適用 ■コンパイル(構文確認)で行われる入力内容補完 コンパイル(構文確認)時に大/小文字を書き換え 空白文字,インデント文字の置き換え if, tell, repeatなどのブロックの入力補完 特殊記号の置き換え パラメータのboolean表記を置き換え 列挙パターン表記の置き換え ほか ■コンパイル(構文確認)で行われる演算優先順位を示すカッコの補足 演算優先順位を示すカッコを補う① 演算優先順位を示すカッコを補う② ■コンパイル(構文確認)で行われる正しいアプリケーション名への置き換え 実行環境にアプリケーションが存在しない場合 バンドルIDが同じで名称変更になった場合