AppleScript基礎テクニック集(19)リモートコントロール〜〜Local and remote RPC
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AppleScript基礎テクニック集は、文字通りAppleScriptの基礎テクニックをまとめたシリーズです。本シリーズは、個人的に「こういう本があるといいのに」と感じていたものを書いてみたものです。書きはじめたら割と分量が増え、増えすぎないように自制したほど。ほどほどのページ数におさえたい、と思っています。 本当の初心者に向けた本は「いまからはじめる」シリーズだと思っていて、少し書けるようになったスクリプターが、もっと凝ったものを書けるようになるために、振り返って確かめるべき「地盤固め」を行う要点、のような内容が本シリーズです。 楽器にしても、スポーツにしても、「基礎」練習って面白くないし、割と無味無臭な内容です。それでも、確認をしておかないと手ひどい失敗を被ることもあるでしょう。ある意味、「痛い目」にあって初めて「知る必要がある」と思い知る内容です。なので、自分が書いた本の中では真ん中よりも少し上という位置付けになっています。 AppleScriptは、リモートコントロールを行うために作られた言語です。1台のコンピュータ上でスクリプトの実行環境と、操作対象のアプリケーションという別々のプロセスの間でメッセージを送り合って、制御を行います。その姿は、あたかも電話をかけて出前の注文をお願いしているかのようです。 1台のコンピュータ上ですら「通信」しているのですから、ネットワーク、主にLAN上で通信して他のコンピュータ上で起動しているアプリケーションとの間で通信して操作するのも同様に「通信」でできます。これがリモートApple Eventsです。 柔軟に通信を行って、イベントを投げ合うのがAppleScriptの本来の姿ではあるのですが、昨今のセキュリティ問題の高まりにより、あまり野放図に柔軟な処理ができないようにいろいろな制約が設けられるようになった……はずだったのですが、なぜかmacOS 10.13あたりからふたたび制限が緩和され、ネットワークごしのリモート・アプリケーション操作機能が復活しました。 いろいろ注意すべき点はありますが、使いこなすと便利で楽しいリモートコントロール。詳しく分かりやすく、誰も教えてくれない内容について、1冊まとめて説明いたします。 PDF形式37ページ、掲載サンプルAppleScriptのZipアーカイブを添付
目次
■リモートコントロール入門 リモートコントロールのための言語 AppleScript実行時のリモートコントロールの詳細 通常のリモートコントロールのイメージ 同一マシン上のリモートコントロールのイメージ リモートマシンのリモートコントロール リモートAppleEventsの歴史 ■ローカルマシン上の常駐アプレットをリモートコントロール AppleScriptと常駐アプレットの間で通信する アプリケーション操作と同じ呼び出しも可能 ■ローカル・マシン上の他のユーザ・アカウントで動作中の常駐アプレットをリモートコントロール 他のユーザの常駐アプレットをリモートコントロール 他のユーザに切り替えて常駐アプレットを実行 同一マシン上の他のユーザのプロセスを指定 ■他のマシン上の常駐アプレットをリモートコントロール 操作対象となるコンピュータの名前を調べる コンピュータ名/Bonjour名は編集可能 対象マシンのユーザ名を確認 例:macOS 10.15以降のユーザ名制限解除 ネットワーク上の他のマシン上のアプレット操作 リモート・マシンの指定方法 リモートApple Events操作時の注意点 ■他のマシン上のアプリケーションをリモートコントロール 他のマシン上のアプリケーションのリモートコントロール リモートコントロールを行うべきか、べきでないのか? 対象マシン上のアプリケーションをコントロール